成宗は自分の寿命を悟り、大妃に世子のことを頼むのだった。その頃廃妃ユン氏の母シン氏は行方不明になっていた。イム・サホンはそのシン氏を探し出して世話をしていた。その中で成宗の容態が急変する。大妃は成宗の病床で自分も成宗の後を追うと言って涙を見せる。大妃は成宗の死後、廃妃のことが暴か […]
成宗の病は深刻な状態に陥っていた。世子は大妃に嫌われている自分が王位に就けるはずはないと自暴自棄になっていた。実の母については何も知らされていない世子だったが、噂の断片から少しずつ真実が明らかになりつつあった。チョン貴人とオム貴人は自分たちの保身のために、大妃に気に入られている晋 […]
廃妃ユン氏死亡の知らせに宮殿は静まり返る。だが仁粋大妃だけは追い討ちをかけるように、廃妃のことを口にしてはならぬと厳しく命令する。ユン氏の棺の上には大切にしていた装飾品が置かれていた。…12年が過ぎた。世子はりっぱに成長していたが、成宗は病の床についていた。宮殿では大妃に嫌われて […]
成宗はついに廃妃ユン氏を自決させるという王命を下す。朝廷の誰一人として、これに反対する者はいなかった。またも仁粋大妃の考えていたとおりに事が運ばれた瞬間だった。こうして廃妃ユン氏に毒薬が届けられる。いつか王になった世継ぎが必ず恨みを晴らしてくれると信じ、ユン氏は息を引き取る。同じ […]
仁粋大妃は廃妃ユン氏の暮らしぶりを探らせる。だが見に行った内官はチョン貴人の差し金で仁粋大妃に都合の良い作り話をする。しばらく後、世継ぎの王子がそっと宮殿に戻される。幼い頃に宮殿を出た王子は何も覚えていないはずだが、王妃が実の母でないことは敏感に感じ取っていた。廃妃ユン氏がどうし […]
仁粋大妃の野望は止まらない。今度は廃妃を亡き者にすると言い出すのだった。しかも自分から成宗に進言するのではなく、重臣たちが処刑を口にするよう仕向けるつもりだった。王妃が宮殿を出て3ヶ月が過ぎた。宮殿では新しい王妃選びが始まっていた。息子を産んだチョン貴人は当然自分が選ばれると思っ […]
王妃をなだめようとしていた成宗だったが、顔を傷つけられたことで逆上し、大殿に戻ってしまう。それを知った仁粋大妃はすぐに重臣らを登庁させ、その夜のうちに王妃を宮殿から追い出すと宣言する。仁粋大妃の怒りは凄まじく、すべてをみずからが取り仕切り、ついに王妃は追放される。一夜明けると、仁 […]
仁粋大妃はユ・ジャグァンを使って王妃側の人間のあいだにもめ事を起こさせ、辞職させてしまう。王妃を大殿に移すと宣言した成宗の先回りをしたのである。こうして王妃は宮殿で孤立無援の状態になる。ハン・ミョンフェはこの騒動を、これから起こる嵐の前哨戦と見ていたが…。成宗はようやく王妃を迎え […]
仁粋大妃の従兄ハン・チヒョンが閑居の身のユ・ジャグァンを訪ねる。ユ・ジャグァンは仁粋大妃と王妃の対立を利用して返り咲こうと画策する。その頃、仁粋大妃は孫の顔を見に寿康宮を訪れていた。ところが食事が出てくると、怒って席を立ってしまう。仁粋大妃は王妃が砒素を隠し持っていたことをいまだ […]
仁粋大妃はついに王妃の復位に同意する。だが王妃を今までどおり寿康宮に住まわせるという条件つきでの同意だった。王妃はこの処遇に涙を見せるが、今や宮殿一の絶大な権力を持つ仁粋大妃に逆らうことはできなかった。こうして寿康宮に幽閉状態となった王妃は臨月を向かえ、難産の末に二人目の王子を出 […]
仁粋大妃は復位の話に激怒する。聖君になるためには情を捨てろと詰め寄る母親に成宗は涙するだけだった。内官キム・チョソンはそんな成宗のために王妃のいる寿康宮を訪ね、大殿に残されていた装飾品を渡す。大王大妃や朝廷も王妃の復位を望んでいたが、仁粋大妃だけは復位を認めようとしなかった。その […]
嬪に降格された王妃は寿康宮に居を移す。成宗は王妃のいた場所に残された装飾品を手に取って涙する。ところが寿康宮に移った王妃は懐妊していた。チョン貴人は懐妊が真実なら流産させようと企むのだが…。成宗のもとには学者らが王妃降格に抗議するため集まっていた。孝寧大君にも王妃復位を促された成 […]
仁粋大妃は王子まで廃嫡すると宣言する。王妃を廃したら後に王子から報復されるのではないかと恐れる朝廷をけん制するためだった。成宗は迷うが、仁粋大妃の気持ちは決まっていた。その時、仁粋大妃の従兄ハン・チヒョンが王妃を嬪に降格させるという妙案をひねり出す。チヒョンはまずハン・ミョンフェ […]
投書から始まった騒動は王妃が呪いの本と砒素を持っていたということで、さらに大きな問題となっていく。この件を重く見た仁粋大妃は王妃を廃する論議を始める。朝廷では早くも仁粋大妃か王妃か、どちらにつくのが有利かとまことしやかに囁かれていた。その頃ハン・ミョンフェはまず真相を究明すべきだ […]
王妃のチョン貴人への憎しみは日ごとに強くなり、投書によって陥れようとする。これを知った仁粋大妃は成宗に事の真相を明らかにするよう命じる。だが息子に会いたいと涙を流す王妃を責めることはできず、優しく慰めるしかなかった。ところが王妃の持ち物の中に呪いの本と砒素の袋を見つけた成宗は激し […]
王妃は悔しさのあまりチョン貴人の食事に砒素を入れようとする。その夜成宗は淑儀ユン氏と仲睦まじく過ごしていたが、王妃はその部屋の前にやってきて自身の悔しさを大声で吐露する。王妃の行動に仁粋大妃は胸を痛めるが、ユ・ジャグァンはそれを利用して力を得ようとしていた。この頃宮殿では盛んに宴 […]
出産したばかりのチョン貴人に王妃が席藁待罪を命じたという話は一気に宮殿中を駆け巡る。だが内命婦の長である王妃には誰も逆らうことができない。仁粋大妃は激怒するが大王大妃は見て見ぬふりをしていた。一方王子は体が弱く、たびたび引きつけを起こしていた。仁粋大妃は王妃の気勢をそぐため王子を […]
親蚕礼という王室行事が華やかに執り行われる。王妃は晴れの日に得意満面だった。その頃、仁粋大妃は部屋のなかで一人寂しく外から聞こえる楽の音に聞き入っていたが、突然胸を掻きむしって苦しみ出した。床に就いた仁粋大妃を見舞った成宗は弱々しく横たわる母に涙するばかりだった。一方王妃は親蚕礼 […]
ハン・ミョンフェは新進勢力たちが企む仁粋大妃への弾劾上書をつぶそうと動き出す。仁粋大妃の退陣がさらに大きな権力争いのもとになるというハン・ミョンフェの言葉は説得力があった。ハン・ミョンフェはこの一件で第一線に返り咲く。だがこの話を聞いた王妃は激怒し、成宗に恨み言を繰り返す。その中 […]
成宗は朝廷の改革に着手する。ついに母親から独り立ちした姿だった。だが官僚たちのなかにはこれを賞賛する新進勢力と、不満を持つ元老勢力たちがいた。王妃も成宗の仕事に口を出し、宮殿は混乱の様相を呈していた。仁粋大妃の周囲は今や訪れる者もなくひっそりとしていた。そんな仁粋大妃のもとにやっ […]